肩井穴
肩井穴とは
肩井穴(けんせいけつ)とは、東洋医学および整体・接骨の分野で広く知られている経絡上の重要な鍼灸(しんきゅう)ポイントの一つです。
肩井穴は万能のツボと呼ばれており、首のつけ根と肩の先の中間に位置します。この位置にお灸をしたり指圧をすることで、肩甲骨や肩周辺の筋肉をリラックスさせ、血行を促進する効果があります。特にパソコン作業などで肩こりを感じる方にとっては、頻繁に施術されるポイントの一つです。
東洋医学的には、肩井穴は「足の少陽胆経(あしのしょうようたんけい)」という経絡の一部に属しています。肩以外にも頭痛や首の痛みにも効果があるとされています。
肩井穴の位置と見つけ方
初心者でも簡単に見つけられる方法を紹介します。
まず、両肩をリラックスさせて自然な姿勢を取ります。その後、肩の中点からやや後方に向かって指で触れてみると、硬さや少し出っ張った感じがある部分があります。この部分が肩井穴です。肩甲骨の上方縁に近い部分で、押すと少し痛みを感じることが多いです。
肩井穴の効果と効能
肩井穴は、肩こりの緩和をはじめ、次の症状に対して効果があります。
- 肩こり
- 五十肩
- 緊張性頭痛
- 自律神経失調症
- 肩腕症候群
まず、肩こりの緩和です。肩こり常用のツボともいわれ、肩井穴を正確に刺激することで、肩甲骨周辺の筋肉がリラックスし血流が改善されます。その結果、筋肉にたまった老廃物が流れやすくなり、こりが軽減されるのです。特にデスクワークを長時間続ける方にとっては、肩井穴の刺激が有効です。
次に、頭痛の軽減です。肩井穴は肩だけでなく、首や頭部の緊張をも和らげる効果があります。その結果、緊張性頭痛などが軽減される場合が多いです。さらに、肩井穴の刺激は全身の血行を促進し、全身の疲労感を軽減する効果も期待できます。
また、美容効果も期待できます。施術を受けることで、お顔の血流が良くなり、顔色が明るくなります。
肩井穴の刺激方法
指の腹を使って、心地よい程度の強さで、垂直に押し下げるような感じで刺激を与えます。その際、強く押しすぎて痛みを感じないように注意しましょう。
約5秒間かけてゆっくりと押し、その後ゆっくりと離します。これを5~6回繰り返します。