どう違うの?柔道整復師と整体師の違いを徹底解説
柔道整復師や整体師を目指している方はその違いを明確に知っておく必要があります。この記事では、柔道整復師と整体師の違いを仕事内容やキャリアなどから解説していきます。
柔道整復師と整体師の基本情報
柔道整復師とは
柔道整復師は国家資格を持つ医療従事者で、主に骨折、脱臼、捻挫などのケガの治療を行います。日本の伝統医学に由来し、古くからの医術と武道に結びついています。
そのため、専門的な教育機関で3年以上の専門教育を受け、国家試験に合格することが必要です。また、柔道整復師は健康保険、自賠責保険、労災保険が適用されるため、お客様の金銭的な負担を軽減することができます。
主な就職先としては、整骨院や接骨院、病院、クリニック、介護施設、スポーツチームなどが挙げられます。
整体師とは
整体師は民間資格を持つ施術者で、身体の歪みを手技で調整し、リラクゼーションを提供する専門家です。整体師は国家資格を持たないため、医療行為を行うことはできませんが、身体のバランスを改善するためのアプローチを提供することが可能です。
整体師になるためには、短期のセミナーや自己学習で資格を取得する方法もありますし、資格がなくても整体業務を行うことができます。主な勤務先は整体院やリラクゼーションサロン、ストレッチ専門店などで、自費診療が主流です。
整体師とはどんな職業か、詳細が気になる方は下記の『整体師とは|整体師になるには 資格の種類や学ぶべき内容、年収など詳しく解説』も合わせてご確認ください。
柔道整復師と整体師の資格の違い
柔道整復師と整体師にはそれぞれ資格があります。ここではそれぞれの資格がどのように異なるか、どのような施術が可能かを解説します。
国家資格である柔道整復師
柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫などのケガの治療が可能な国家資格です。柔道整復師になるためには、3年以上の専門教育を受け、国家試験に合格する必要があります。医療行為としての施術が認められている資格となります。
民間資格である整体師
整体師は、身体の歪みを手技で調整し、リラクゼーションを提供する民間資格です。柔道整復師と異なり、整体師は国家資格ではなく、短期のセミナーや自己学習でも資格を取得可能です。
そのため、特定の資格を持っていない整体師も多くいます。整体師の施術は医療行為とは異なり、あん摩、マッサージ、指圧、針、灸といった専門資格を必要とする行為は行えません。
整体師の資格についての詳細は下記からまとめて確認できますので、合わせてご覧ください。
柔道整復師と整体師の仕事内容の違い
柔道整復師の仕事内容
柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫などの外傷の治療を行う専門職です。これらの治療には国家資格が必要であり、高度な医療技術を持っています。
柔道整復師は、お客様の怪我や症状に合わせた適切な処置を行い、痛みの緩和や回復をサポートします。柔道整復師の施術は医療行為として認識されており、整骨院や接骨院、病院などの医療機関で勤務することが多いです。
整体師の仕事内容
整体師は、身体全体の歪みを手技によって調整し、リラクゼーションを提供することに特化しています。整体師は民間資格であり、医療行為を行うことはできません。そのため、治療行為ではなく、主にリラクゼーションや体の疲れを取ることを目的とした施術を行います。
整体院やリラクゼーションサロン、ストレッチ専門店などが主な勤務先です。整体師は、お客様一人ひとりの体調やニーズに応じた施術を行い、体のバランスを整えることを目指しています。
柔道整復師と整体師の施術の範囲と制限
柔道整復師の医療行為
柔道整復師は国家資格を持つ専門職であり、骨折、脱臼、捻挫などのケガに対する治療を行うことができます。医療行為として認められた範囲内で、骨折や脱臼の整復、固定、後療法(リハビリテーション)などの施術を行います。
さらに、柔道整復師は健康保険、自賠責保険、労災保険の適用を受けることが可能であり、お客様の負担を軽減することができます。ただし、骨折や脱臼の施術には医師の同意が必要です。
整体師の施術
整体師は民間資格であり、国家資格は必要ありません。そのため、医療行為を行うことはできず、自費診療のみ対応しています。
整体師の主な業務は、身体の歪みを手技によって調整し、リラクゼーションを提供することです。整体師はその資格だけではあん摩、マッサージ、指圧、針、灸などの施術を行うことができません。整体師の施術は保険適用外であり、全て自費診療となるため、施術料金は高めになる傾向があります。
柔道整復師と整体師の教育と研修
柔道整復師の養成課程
柔道整復師は国家資格を取得するための厳密な教育が必要です。まず、大学や専門学校で3年以上の専門教育を受けることが求められます。この養成課程では、解剖学、生理学、運動学といった医療の基礎知識から、外傷の治療技術まで幅広く学びます。
そして最後に、国家試験に合格することが必要です。この試験は筆記試験形式で行われ、解剖学や生理学などの複数の科目が含まれます。試験は年に1回実施され、多くの学生がこれを目指して日々努力しています。
整体師の学び方
整体師になるための道のりは比較的柔軟で、必ずしも特定の教育機関での長期的な学習を要しません。短期のセミナーやワークショップ、または自己学習を通じて技術を習得することが可能です。
多くの整体師は、民間のスクールや講座で基礎的な手技や身体の構造について学びます。また、資格がなくても整体業務を行うことができるため、実務を通じて技術を磨くことも一般的です。
ただし、医療行為は行えないため、保険適用外の自費診療のみとなります。総じて、整体師は技術の習得と実務経験を積むことで、自分の専門性を高めていくセラピスト的役割が強い職種です。
整体師になるための勉強方法については、下記の記事で詳しく解説しています。何を勉強すれば良いか、有利な資格や取得方法、専門学校・大学・独学などパターン別の勉強方法、おすすめの参考書まで網羅してますので、是非ご覧ください。
柔道整復師と整体師の勤務先と働き方
柔道整復師の主な勤務先
柔道整復師は、国家資格を持つ医療従事者として多岐にわたる勤務先があります。
代表的な勤務先としては整骨院や接骨院が挙げられます。これらの施設では、骨折や脱臼、捻挫などのケガを専門的に治療し、健康保険を適用した施術を提供します。
また、病院やクリニックで働くケースもあり、他の医療従事者と連携して診療を行うことができます。さらに、介護施設や老人ホームにおいても、入所者の健康管理やリハビリテーションを担当することがあります。
スポーツ市場が活況を呈している現在、柔道整復師はスポーツチームやアスリートの専属トレーナーとしても活躍しています。スポーツ選手のケガの予防やリハビリをサポートし、競技パフォーマンスの向上を図る重要な役割を果たします。これに伴い、スポーツジムやフィットネスクラブでの就職も増えてきています。
整体師の主な勤務先
整体師の勤務先は、主に民間の整体院やリラクゼーションサロンが中心です。これらの施設では、身体の歪みを手技で調整し、リラクゼーションを提供することが主な業務となります。整体師は国家資格を持っていないため、医療行為は行えませんが、健康保険適用外の自費診療として高い施術料金を設定することが一般的です。
その他の勤務先として、ストレッチ専門店や美容サロンがあります。ストレッチ専門店では、利用者の身体の柔軟性を高める施術を行い、美容サロンでは美容ケアと併せて体のメンテナンスを提供します。
整体師の資格は比較的取得しやすいため、独立開業するケースも少なくありません。自分のスタイルに合った整体院を運営し、顧客一人一人に合わせたパーソナライズなサービスを提供することが可能です。
柔道整復師と整体師の収入とキャリアパス
柔道整復師の年収とキャリア
柔道整復師の年収は、勤務先や経験年数によって大きく異なります。新人のうちは年収300~400万円程度が一般的ですが、経験を積むにつれて500万円以上になることもあります。特に自身で整骨院を開業する場合には、成功次第で高収入を得ることも可能です。
キャリアパスについては、まずは整骨院や接骨院に勤務し、実務経験を積むことが一般的です。その後、院長やマネージャーとしてのポジションを目指すことができます。
また、病院やクリニックでの勤務、スポーツチームのトレーナーとしての活動も選択肢の一つです。
整体師の年収とキャリア
整体師の年収は、働き方や勤務先によりますが、一般的には年間300~400万円程度が多いです。リラクゼーションサロンや整体院での勤務を続けることで、経験を積みながら収入を上げていくことができます。
また、技術の向上や顧客の信頼を得ることで、年収500万円以上も狙えます。
キャリアパスとしては、まずは整体院やリラクゼーションサロンでの勤務からスタートするケースが多いです。その後、自分自身で整体院を開業することや、特定の技術を極めて講師やトレーナーとして活動する道もあります。
また、スポーツやフィットネス関連の分野での活躍も期待されており、広い選択肢があります。
整体師の年収について詳細が気になる方は、下記の記事で詳しく解説してますので合わせてご確認ください。
どう違うの?柔道整復師と整体師の違いを徹底解説|まとめ
柔道整復師と整体師は資格の種類や施術内容、保険の適用範囲、養成制度などにおいて大きく異なります。
「柔道整復師」は国家資格を持ち、骨折や脱臼、捻挫の治療が可能であり、医療保険の適用も受けられるため、高度な医療行為を行います。
一方、「整体師」は民間資格で、主にリラクゼーションや身体の歪みの調整を行い、保険適用外の自費診療が主流です。
また、教育と研修の面でも大きな違いがあります。
柔道整復師は大学や専門学校で少なくとも3年間の専門教育を受け、国家試験に合格する必要がありますが、整体師は比較的短期間のセミナーや自己学習で資格を取得できることが多いです。
このため、柔道整復師は医学的な知識と技術を持ち、安全性や治療効果が期待されますが、整体師もまた非常に重要な役割を持ち、お客様の健康改善やリラクゼーションに寄与しています。
就職先についても、柔道整復師は整骨院や病院、クリニック、介護施設、スポーツチームなど幅広い分野で活躍できる一方、整体師は整体院やリラクゼーションサロン、ストレッチ専門店などが主な勤務先となります。
収入やキャリアパスについても異なる点が多いため、自身の目標や働き方に応じてどちらの道を選ぶかを慎重に検討することが重要です。
最終的に、国家資格を持ち医療行為を行う柔道整復師と、リラクゼーションや身体調整を主とする整体師の違いを理解した上で、自分に最適な施術者を選ぶことが、健康改善や体のケアにおいて非常に大切です。
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