血友病
読み方
けつゆうびょう
血友病とは
血友病(けつゆうびょう)とは、血液を固めるために必要な「血液凝固因子」と呼ばれるタンパク質が生まれつき不足または欠乏している遺伝性の疾患です。
この疾患により、出血した際に血液が有効な凝固塊(血栓)を形成できず、出血が止まりにくくなります。
血友病患者さんは、けがや打撲などで一度出血すると、血が止まるまでに通常よりも長い時間がかかります。
血友病の種類
血友病には主に2種類あります。
- 血友病A:血液凝固第VIII(はち)因子が不足または欠乏
- 血友病B:血液凝固第IX(きゅう)因子が不足または欠乏
日本での患者数は、2021年5月31日時点で血友病A が5,657人、血友病B が1,252人と報告されています。
血友病の重症度
血友病の重症度は、血液中の凝固因子活性(健常人を100%とした場合の割合)によって分類されます。
- 重症:凝固因子活性が1%未満
- 中等症:凝固因子活性が1%以上5%未満
- 軽症:凝固因子活性が5%以上40%未満
血友病の症状と出血の特徴
血友病の主な症状は、出血が止まりにくいことです。特に以下のような出血が特徴的です。
関節内出血
関節内出血は血友病患者さんにとって最も一般的で深刻な症状の一つです。膝、足首、肘などの関節内に出血が起こると、痛みや腫れ、可動域の制限が生じます。繰り返し出血すると、慢性的な合併症である血友病性関節症をひき起こします。
筋肉内出血
筋肉内出血は痛みや腫れを引き起こし、神経や血管を圧迫する可能性があります。
頭蓋内出血
頭部への軽微な外傷でも、頭蓋内出血のリスクがあります。これは生命を脅かす可能性のある重篤な合併症で、即座の医療介入が必要です。
その他の出血
口腔内出血(特に歯科処置後)、血尿、消化管出血なども起こりやすくなります。また、手術や外傷後の持続的な出血も問題となります。
血友病患者さんの日常生活での注意点
血友病患者さんが日常生活を送る上で、以下のような点に注意が必要です。
- 定期的な医療機関の受診と治療計画の遵守
- 出血リスクの高い活動や接触スポーツの回避
- 歯科衛生の徹底(歯肉出血の予防)
- 薬剤使用時の注意(一部の鎮痛薬は避ける等)
- 緊急時の対応方法の習得と周囲への説明